Prayer

どんなに願っても、どんなに祈っても
変わらないこと

この身体が鋼で出来ているということ
中を流れるのは血ではなく油だということ
其れを送り出しているのは紛れも無い機械だということ
  貴方を映すこの瞳は只の硝子だということ
    そして僕にも心が在ること

偽りであると言われれば其れまで
存在そのものがニセモノ

  でも僕は貴方を愛している

否定しないで、「僕」を見て

いけない事だと言われても
僕は僕を否定したくない
僕は此処に居るじゃないか

どんなに願っても、どんなに祈っても
変わらないこと

貴方が愛したのは僕ではなく貴方と同じ「人」だということ
貴方は僕の望む愛を決して与えてはくれないということ
この想いは無駄だということ

貴方は僕を大切にしてくれた
其れは愛と言うと思う

  でも僕の愛と貴方の愛はまったくのベツモノ

どんなに願っても、どんなに祈っても……
叶わないこと

もう二度と貴方には会えないということ
僕の想いは消せないということ
  僕は「人」にはなれないということ

    ……僕に神様はいないということ

高校時代文芸部提出品……の改造品と思われ
発掘品